軟部外科
2023/02/10 |
犬の会陰ヘルニア
犬の会陰ヘルニアについて
会陰とは
肛門周辺の領域のことで、
ヘルニアとは
臓器が本来の場所から周辺の弱い部分や隙間を通って突出する病態のことを指します。
具体的には
肛門周囲の筋肉が萎縮(弱くなり)お腹の中の臓器(直腸、膀胱、小腸)が漏れ出てきている状態です。
直腸が出ていれば、排便障害
膀胱が出ていれば、排尿障害
などの症状が起きます。
未去勢の雄に多く、中高齢で発生することが多いです。
直腸の突出により肛門付近に便が溜まり排便障害を起こしています。
小腸、膀胱の突出により排尿障害を起こしています。
治療
放置しておくと基本的に悪化し、状態によれば命に関わることもあります。外科治療で完治します。
様々な治療法がありますが
当院では再発率の低さ、直腸の支持を得られるメリットから
プロピレンメッシュという組織反応性が低い人工材料を用いてヘルニア部分を塞ぐ方法を主に実施しています。
男性ホルモンが発症に関与している可能性があるので、未去勢の雄は同時に去勢手術します。
手術直後から排便、排尿障害は改善することが多いです。
術後2週間の様子
症状が軽度で麻酔リスクが高い場合は内科管理(食事変更、便軟化剤)で管理することもあります。
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