腫瘍
2023/04/03 |
犬猫の肺腫瘍
犬猫の肺腫瘍は稀であり、肺腺癌が最も発生率が高いです。
・症状としては
呼吸数の増加、咳、活動性の低下などが多いですが、健診などで無徴候で見つかることもあります。
・挙動
犬の肺癌では
34.6%に血行性、リンパ行性浸潤、肺胞内進展
13.5%に支配リンパ節転移
23.1%に遠隔転移が認められた。という報告があります。
猫の肺癌は
一般的に進行が早く、転移率は75~80%です。
猫ちゃんの肺腫瘍の手術は慎重に検討しなければなりません。
・犬の肺がんの治療
犬の肺がんの治療は外科療法が第一選択になります。
外科不適応の場合は化学療法や場合により放射線治療が適用されます。
犬の肺がん手術後の予後
進行度(ステージ)や組織の悪性度(グレード)によります。
術後平均生存日数
ステージ1〜2 758日
ステージ3〜4 158日
グレード1 658日
グレード2 241日
グレード3 43日
ステージ、グレード共に低い場合は再発しないことも多いです。
・当院で治療した一例
トイプードル 14歳
症状はありませんでしたが、健診にて胸部レントゲンを実施し、左肺後葉に陰影を認めました。
転移が無いかをCT検査でチェックしました。当院にはCT装置が無いので信頼のある他施設でCTを撮ってもらいました。
転移が認められなかったので、手術で左肺後葉を切除しました。
術後の経過は良好です。
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