循環器
2024/02/22 |
動脈管開存症(PDA)
動脈管開存症(PDA)について
動脈管開存症は犬で最も多くみられる先天性心臓疾患です。
胎児期には、大動脈と肺動脈を繋ぐ動脈管という血管があります。
通常は、生まれてすぐに動脈管は閉じます。
稀に生まれても動脈管が閉じずにそのままになってしまう状態を動脈管開存症と言います。
動脈管開存症があると血液循環に異常をきたし、様々な症状を発生します。
治療が行われない場合、1歳までに70%が心不全を発症したという報告や、診断から1年以内に14頭中9頭が死亡したとの報告があります。
治療後の生存期間の中央値は11.5歳以上です。
診断
異常な心臓の雑音、心臓の超音波検査で確定します。
ポメラニアン2ヶ月齢 760 g
手術前 心臓超音波
黄色や緑色は異常な血流です。
術後 心臓超音波
異常な血流は無くなりました。
治療
外科治療(結紮法、クリップ法)とカテーテル治療(インターベンション)があります。
当院では外科治療が可能です。
術後合併症がなければ、寿命を全うすることが出来ます。
病態が進行しアイゼンメンジャー症候群になってしまった場合は手術はできません。
この場合は内科療法で管理していきます。
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